制作 : YOSHI-SystemServiceプロバイダのFAX送信サービスと、PHSのPOPメール送受信機能を組み合わせる
ニフティのFAX出力サービス
ファックスは過去の遺物の感があるが、使い方が簡便であることから、まだ愛用されている方も多い。
今回は、携帯情報端末でのファックス送受信の方法や、その利点と欠点を考えてみよう。
(当コラムは2008年に作成した物です。紹介しているニフティのFAX出力サービスは2009年3月26日で終了しています。)
WX310KのPOPメール設定
WX310K や AH-K3001V などのPOP/SMTPメールの送受信機能を備えた携帯電話機と、メールソフトからファックスを送るサービスを組み合わせれば、携帯電話機からファックスが送れるのではないか?
実験しよう
WX310KからFAX送信
WX310Kにニフティのメールアカウントを設定し、ファックス出力サービスのメールアドレスに送信する。
SMTPポートはPort587、SMTP認証は有効、認証方式はAPOPではなくPOPとした。
私のD-FAX番号を指定して、送信したら問題なく処理が行われた。
Outlook Express からFAX送信
もちろん、Outlook Express にニフティのメールアカウントを設定すれば、Outlook Express からもファックスが送れる。
FAX出力サービスのお知らせ
FAX出力サービスのお知らせ
PHSから送ったファックスの送信処理結果がメールで届いた。
ファックスは電子メールと異なり、相手の装置と一対一で通信するため、送信処理が正しく行われたかどうかを送信者側で知ることができる。
届いた
相手が普通のファックスなら、普通にファックスとして届く。
相手がD-FAXなら、送られたファックス文書はtiffファイル(画像)に変換され、メールに添付されて届く。届いた画像を印刷すれば、紙に残すことができる。
携帯電話機でファックスを受信することは可能か?
- tiffファイルの表示に対応した携帯電話機をD-FAXの送信先メールアドレスにすれば、携帯電話機でファックスを受信することは可能だと思う。
しかし、パケット通信料金が非常に高額になる恐れがある。
一方、D-FAXと同様のサービスであるFaxEmailならば、PDF形式に対応しているので、PDFに対応する機種でウィルコム定額コース+オプションサービスのリアルインターネットプラスを利用すれば、それほど高額にならずファックスを受信することができると思う。
利点と欠点
携帯電話機やパソコンのメールから、niftyのファックス出力サービスを使用する利点と欠点を考える
利点 欠点 ファックス専用機が壊れていてファックスが送れないときに、携帯電話やパソコンがファックスの代用品となる 料金が高い。(一枚あたり42円、画像があると168円) プリンタが壊れていて印刷できないとき、自宅のファックスがプリンタの代用 となる。 操作が簡単すぎる。大量誤送信に対する救済措置がない。
もし、メール大量送信型ウィルスに感染して、********@fax.nifty.com あてに画像を添付したウィルスメールを10万通送ってしまい、実際にその半分の5万通がFAXで送信された場合、niftyから 840万円の請求が来ることになる。020番号への発信ができない電話回線からでも、D-FAX番号へファックスが送れる フリーダイヤルやフリーコール、ダイヤルQ2に送れない 外出先から、ラジオ番組等にFAXで投稿できる カラー画像に対応していない 迷惑メールと間違われ消されてしまうことなく、ほぼ確実に相手に読んでもらえる 携帯で受け取ったメールや、カメラ付き携帯で撮った写真を印刷することができる 海外から日本のファックスへ送れる 結論
- ウィルコムのPHS・京セラのWX310K から ニフティのファックス出力サービスが利用できることが確認できた。
今回は試さなかったが、ドコモやauやソフトバンクなどの携帯電話でも、POP/SMTPメールクライアント機能やウェブブラウザを備えていれば、ファックス送信サービスと組み合わせてファックスが送れると思う。
PDFやtiffの表示に対応した携帯電話機と、D-FAXやFaxEmailやiFAXを組み合わせれば、ファックスを受信することも可能であろうが、携帯電話会社のメールボックスは容量が少ないので、画像が含まれたファックスが数通届くだけでいっぱいになってしまうのではないか。
今回の実験で携帯電話機からもファックスが充分に実用的な料金で送れることはわかったが、受信に関しては技術的には可能でも、料金やメールサーバーの容量の面で現状では難しいということがわかった。
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