制作 : YOSHI-SystemService新しいパソコンには古いプリンタ用の接続端子がない
新しいパソコンで古いプリンタを使いたい
新しいパソコンにはプリンタ用のパラレルポートがなく、古いプリンタにはUSBポートがないため、パソコンとプリンタを接続できないことがある。
今回は、規格が合わずに接続できない機器を、変換ケーブルを用いてつなぐ方法を考える。
USB端子がない
実験に使用するプリンタ EPSON PM-2000C は、Windows用のパラレルポートとMacintosh用のシリアルポートを備えているが、USB端子を備えていない。
一方、最近のパソコンはパラレルポートを備えないものがほとんどなので、相互に接続することができない。
変換ケーブルを用意する
USB-パラレル変換ケーブルを使う
プリンタのパラレルポートと、パソコンのUSB端子を接続するための変換ケーブル(BUFFALO BHC-UP01/GP )が安く売られていたので買ってきた。
セットアップする
機器を自動認識
変換ケーブルを介して接続する。
BUFFALO BHC-UP01/GP は Windows Vista/XP/2000 どのOSでも接続するだけで自動認識された。
Windows Vistaでは、PM-2000CはVistaが標準で備えるドライバで認識できた。
Windows 2000では、エプソンのサイトから PM-2000C 用のデバイスドライバーをダウンロードしてインストールしたら認識できた。
USBの仮想プリンタポート
パソコンからは、ESC/P準拠のUSB接続プリンタとして認識している。
「双方向サポートを有効にする」がグレーアウトしており、インクの残量などプリンタの状態をパソコン側からは把握できない状態になっている。
EPSONプリンタウィンドウ!2
この当時のエプソン製プリンタでは、インクの残量などを確認するには EPSONプリンタウィンドウ!2 をインストールする必要があるのだけれど、WindowsVista用のものは見当たらない。
そこで、WindowsXP用の プリンタウィンドウ!2 で代用できないか試すが、OSのバージョンチェックに引っ掛かりインストールできなかった。
プログラム互換性アシスタント
WindowsVistaではソフトのインストール状況を監視しており、失敗した場合は互換モードでの再試行を促すようになっている。
「推奨の設定を使用して再インストールする」を選んで再試行したところ、正常にインストールできた。
Vistaでは プリンタウィンドウ!2は動かない
インストールは正常にできたのだけれど、「プリンタ検索不能」となり、インクの残量などは確認できない。
印刷できた
WindowsVistaからはインクの残量が見えない
印刷は全く問題なく出来る。印字速度もパラレルでつないだ場合と変わらない。
Windows2000ならインクの残量が見える
Windows2000用のプリンタウィンドウ!2をインストールしたところ、この変換ケーブルを介して接続していても、インクの残量や電源の状態を確認することができた。
結論
- 今回使用したBUFFALO BHC-UP01/GPでは双方向通信対応が明記されていない安価な製品なのだけれど、Windows2000の場合、インクの残量や電源の状態を確認することができた。
EPSON PM-2000C はA3サイズに対応しており、A4サイズの封筒(A4より大きい)に印刷できるという特長がある。
A3対応のプリンタが高価であることを考えると、今回紹介する変換ケーブルでつなぐ方法も検討する価値があるが、インクジェットプリンタの品質はこの数年間で格段に進歩しており、今売られている1万円以下のA4対応プリンタの方が PM-2000C よりずっと速くきれいに印刷できる。
もしA3対応が不要ならば、買い換えたほうが良いのではないかと思う。
USB接続に対応しない古いプリンタを新しいパソコンで使うには、今回検証した変換ケーブルを使う方法以外にも、小型プリンタサーバーを使ってネットワーク経由で印刷する方法もある。
変換ケーブルよりプリンタサーバーの方が高いけれども、複数のパソコンがある場合はプリンタサーバーの導入を検討すべきだろう。
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